#002 M-chang

中学生の時。同級生に好きな女の子ができて、自分のセクシャリティを自覚しました。

仲の良い友だちはいたけれど、同じセクシャリティの人に出会うまでは、好きな人のことも、失恋したことも言えず、どこか孤独でした。

私は他の人と違うんだなと思い、コンプレックスのようなものを感じることもありました。

彼女ができてからも、「恋人」と変換して話さなければならないことや、友だちや同僚の結婚式に出るたびに、その人達の結婚自体は嬉しいけど、自分にはその選択肢がないことに少しやるせない気持ちにもなりました。

カミングアウトしています。

母、父、兄弟・姉妹、親戚、友だち、学校の先生、職場・仕事関係者など

親友

社会人になってからまずは友だちに話しました。その後、両親に話しました。 職場の人に話すようになったのは、30代に入ってからだと思います。

初めての彼女ができ、彼女のことを親友に話すのに、毎回「恋人」と変換したり、ありまのままの話ができず、どこか隠しているような、嘘をついているような気持ちになることがしんどかったため、勇気を出して話すことにしました。

今日は話そう、と心に決めて、大きな公園に一緒に行き（何となく開放感があった方がよい気がしたので）ベンチに二人で座りながら、 「今まで話したかったけど、ずっと話せなかったことがある。

けど、〇〇〇ちゃんは私にとって大切な人だから聞いて欲しくて伝えるんだけど、、でもびっくりしないでね・・云々」というような感じでかなり本題に入るまで前置きが長かったような気がします。その後自分のセクシャリティとお付き合いしている彼女のことを伝えました。

友だちにカミングアウトしはじめた頃は「今から話すこと（レズビアンであること)は、私の一部でしかない（けど私にとっては大事な部分だから聞いて欲しい）」ということを強調して伝えていました。そう伝えることで、相手の衝撃を少しでも和らげたい（そして私自身も大切な相手から拒絶されたくない）という気持ちがあったのだと思います。

一度目のカミングアウトをではうまく伝えきれなかった母に、二度目のカミングアウトでは、母自身が「LGBT」の本を読んでくれ、長いメールをくれたことは、とても嬉しかったですし、心に残っています。

自分自身のありのままを話せた、受け止めてもらえた、ということが一番カミングアウトしてよかったことです。

また自分の大切な人（彼女）の話を、みんなと同じように普通にできるのが嬉しかったです。

去年公正証書を彼女と交わし、会社にも「同性パートナー」として家族の申請をした際は、同僚や友だちからお祝いを頂き、とても幸せな気持ちでした。

友だちが「話してくれてありがとう。

〇〇は、私にとって変わらない〇〇だよ」。 そう言ってくれて、涙が出そうでした。涙を引っ込めるのに必死でした。

一番最初に両親に話したときは、相手の状況を考えず一方的になってしまい、母を苦しませてしまったと後悔しています。（その後、時間をかけて母には二度目のカミングアウトをして、母自身が本などを通じセクシャルマイノリティについて理解をしてくれ、今では応援してくれています）

幸いなことに、私の場合、そのような経験はありません。

相手との関係も深まり、自分自身も堂々と生きられるようになった気がします。

相手の年齢やセクシャルマイノリティへの理解度によると思いますが、私の場合、両親へは手紙を書き、LGBTQの実態(社会にいる割合や抱えている課題、日本社会が遅れていることなど）とともに、私は今幸せであること、それは両親のおかげであり心から感謝していること（＝セクシャルマイノリティだからと言って不幸ではないこと）を伝えることで、両親の理解へのきっかけになったような気がします。

カミングアウトしようと思った人には時間がかかった相手もいますが伝えてきました。

今は大切な人や、話した方がお互いにとってよい相手にはカミングアウトしていますが、わざわざ伝える必要のない人には話していません。